【輸入税番】輸入統計品目番号とは?通関士が一番頭を悩ませるもの。

通関士の仕事内容
通関士は専門的な仕事って聞くけど、具体的にどんな専門性が身に付くの?
通関士の仕事の一番の醍醐味ってなに?
ミスをするとヤバいと聞くけど何をミスるの?

輸入担当の通関士は『輸入統計品目番号(輸入税番)』を判断する必要があります。
通関業務の中で最も専門性が高く、重要視されるスキルです。

貨物を輸入するために、税関に関税を納める必要があります。
関税がいくらになるかは『輸入貨物が分類される輸入税番』によって決定されます。

輸入税番の判断を誤ると関税の払い過ぎ等で大損失を招くでしょう。

この記事を読むことで、あなたは通関士になると身に付く専門性とプレッシャーを理解することができます。

ゆうき
ゆうき

現役通関士として輸入税番の判断をしている私が詳しく解説します。

全ての輸入貨物に輸入税番が割り当てられる

日本に輸入される全ての貨物に『輸入税番』が割り当てられます。
輸入税番ごとに関税率が定められており、輸入する際に必要な関税額が決まるのです。

貨物が非常に似通っていても、同じ輸入税番に分類されるとは限りません。
輸入税番の分類は専門性が高く、単純な勘違いが支払うべき関税の誤計算に繋がることを覚えておいてください。

通関士は輸入貨物が分類される輸入税番を判断する

輸入税番の分類業務は通関士の仕事です。
通関士は輸入貨物が分類される輸入税番に頭を悩ませています。

輸入税番を判断するため、通関士は実行関税率表を熟読することになるでしょう。
細かい字がびっしり詰め込まれた画面を1行1行追う精神力が必要です。

実行関税率表はこちらのページから確認することができます。
税関HP:輸入統計品目表(実行関税率表)

通関士は適切と思われる輸入税番を輸入申告書に記載し、税関に提出します。

輸入税番が適切かを判断するのは税関

輸入申告書に記載された輸入税番は適切かを判断するのが税関の仕事です。
税関は通関士から貿易書類を受け取り、内容のチェックを行います。

全ての輸入申告を税関がチェックしているわけではありません。
税関のチェックはランダムに実施されています。

通関士が判断した税番に誤りがあれば、税関から指摘を受けるでしょう。
正しい輸入税番に輸入申告の内容を訂正し、貨物の輸入が認められます。

輸入税番の判断ミスが抱えるリスク

通関士が輸入税番の判断を間違えると大問題になります。
金銭的リスク・社会的リスク どちらもあり得るでしょう。

具体的には次の3点です。

  1. 誤った関税額を支払ってしまう
  2. 適用される輸入規制を見落としてしまう
  3. 通関業者にミスポイントがたまる

それぞれ見ていきます。

誤った関税額を支払ってしまう

輸入税番ごとに関税率が定められています。
そのため、輸入税番を間違えると異なる関税額が徴収されてしまうでしょう。

『税関は全ての輸入申告をチェックしていない』ことがポイントです。
何回か税関のチェック免除で輸入許可となった貨物が突然チェック対象になったりします。

今までは関税率5%で輸入許可となっていた貨物に税関のチェックが入り、実は関税率3%で輸入できた!なんて事実が発覚するでしょう。

そうなったら最悪です。
顧客のお金を何度も無駄にしていた事実が発覚するのですから。
損失額は100万、1000万円近くなることもあります。

通関士のミスは後から遅れて発覚することも多いです。
通関士は日々プレッシャーに襲われていることを理解してください。

適用される輸入規制を見落としてしまう

輸入税番が決めるのは関税率だけではありません。
輸入のために必要な輸入規制を決めることもあるのです。

主な輸入規制はこちらのページで紹介されています。
税関HP:1801 税関で確認する輸入関係他法令の概要(カスタムスアンサー)

通関士が輸入税番の判断を誤ったため、輸入規制をクリアしないまま輸入してしまうことがあります。

例えば、動物検疫所に輸入申請をしなくてはならない貨物が存在します。
動物検疫の対象となる貨物は輸入税番で決められているため、輸入税番の判断を間違えると大問題に繋がるでしょう。
動物検疫に合格しないまま輸入した(しようとした)として動物検疫所から処罰を受けます。

通関士が輸入税番の判断を間違えると、貿易規制を管轄する機関から処罰される可能性があることは覚えておいてください。

通関業者にミスポイントがたまる

通関士のミスは所属する通関業者のミスポイントに繋がります。
輸入税番の判断ミスは確実に加点される、最もしてはならないとされるミスです。

通関業者がミスをすると『ミスのポイント』がたまっていきます。
そのポイントが一定に達すると『通関業者の許可取り消し処分』なんてことも。

通関士のミスが引き起こすのは顧客や自社の金銭的な損失に留まりません。
所属する通関業者の営業停止処分にもつながるのです。

通関士は自社の営業を停止させる可能性があります。
本当に大きなミスをした時の責任はとてつもなく大きいことを理解して下さい。

輸入税番を判断するのは通関士だけではない

輸入税番を判断するのは通関士だけではありません。
様々な貿易関連企業で輸入税番は注目されています。

貿易関連企業では『無駄な関税を払わない』ことが最重要事項です。
様々な制度を活用し、なるべく安価に輸入を行うことが品質とみなされるでしょう。

そのため通関士経験で身に付くスキルは貿易関連企業で重宝されます。
通関士が『手に職がつく仕事』と言われるのはこれが理由です。

メーカーや商社にとっては収益に大きな影響を与える

メーカーや商社の輸入部門でも、輸入税番の判断業務が発生します。
メーカーは資材調達コストを確認・削減するために、商社は顧客の関税負担を軽減するために輸入税番を調査するでしょう。

メーカーや商社には物流企業や税関のOB社員が在籍しています。
これは輸入税番の判断など、通関業務で必要とされるニッチな知識が活かせるからです。

通関士の知識は貿易業界全体で活かせることは覚えておいてください。

通関士経験が転職に強いのは『輸入税番の判断に長けているから』

通関士経験者は転職時に力を発揮するでしょう。
通関士への転職だけでなく、商社・メーカーの貿易部門から重宝されます。

通関士の転職事情についてはこちらの記事で紹介しています。
通関士の仕事がない?現役通関士が転職サイトに登録して実態を調査した。
通関士の正社員求人は多くないことに注意してください。
求人は派遣社員・契約社員がメインとなっています。

通関士経験者が正社員として転職する場合、貿易・商社からそのスキルを重宝されることを理解してください。

通関士が関わる輸入税番についてまとめ

この記事は輸入統計品目番号(輸入税番)ついて紹介しました。

ポイントはこんなところです。

  • 輸入貨物が分類される9桁の番号を『輸入統計品目番号』という。
  • 輸入統計品目番号は『輸入税番』と呼ばれる。
  • 輸入税番は通関士が判断し、税関に報告する。
  • 輸入税番の判断ミスは『支払うべき関税額の誤り』『通関業者自体のミス』を招く。
  • 通関士は『輸入税番の判断スキル』が一番身に付く職業。
ゆうき
ゆうき

輸入を担当する通関士は毎日『輸入税番』と向き合います。
輸入税番の判断業務は貿易業界全体で重宝されるスキルです。
通関士経験が貿易業界全体で活かせるのは『輸入税番判断スキル』が高まるためでしょう。

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