【通関士試験】合格に必要な勉強時間は戦略で変わる【何回受ける?】

通関士試験
通関士試験は400時間勉強すれば受かる?
落ちる人は何時間くらい勉強したの?
絶対合格するなら何時間くらい勉強すればいいの?

通関士試験の合格ラインに到達するまでには400時間程度の学習が必要です。

『運がよければ合格できるレベル』に到達するのが400時間であり、『絶対に合格できるレベル』には決してたどり着けない点に注意してください。

通関士試験は毎回難易度が変わる資格試験です。
『あなたが何回の受験で合格したいか』によって、必要な学習時間は異なります。

この記事を読むことで、あなたは通関士資格を取得するまでの学習期間と勉強時間を把握することができます。

ゆうき
ゆうき

2回目の受験で通関士資格を取得し、現在は通関士として勤務する私が詳しく解説します。

【前提】いくら勉強しても落ちる人がいる現実を直視すべき

通関士試験に絶対合格できる勉強時間なんてありません。

合格者に多い学習時間は200時間~500時間ですが、その陰には同じ時間を費やした不合格者が隠れているのです。

十分な学習時間を確保したにも関わらず、不合格となる現実を紹介します。

400時間勉強すれば絶対合格できる。。。わけではない!

通関士試験の合格に必要な学習時間は400時間と言われています。
この時間は『合格ラインの実力を養う』には十分な時間です。
決して、『必ず合格できる実力』ではない点に注意してください。

その理由は400時間の学習では『通関実務科目の十分な対策』まで手が回らないからです。
『通関業法』『関税法』は完璧に仕上げることができますが、『通関実務』は頻出問題を対策するのが限界でしょう。

『通関士の実務に関わること全て』という膨大な出題範囲がネックです。
どれだけ学習しても、通関実務には『見たことの無い問題』が出題されます。
簡単な年度で20%、難しい年度で50%程度の問題が『見たことの無い問題』でしょう。

通関士試験の合格には全科目6割以上の得点率が必要となります。
確実に合格するためには『通関実務科目』まで細かく学習する必要があるのです。

『通関業法』『関税法』『通関実務の頻出問題だけ』の学習に必要なのが400時間です。
通関実務で合格点を取れない可能性は全然あります。

必要とされる勉強時間は合格者のものを平均している

通関士の合格体験記はインターネット上にたくさん出回っています。
合格者の学習時間を参考に、必要学習時間の目安にするのは当然です。

ただ、あなたは通関士試験に『落ちた』受験生の学習時間を聞いたことがありますか?

ゆうき
ゆうき

私は通関業者に勤務する現役の通関士です。
必死に資格取得を目指す方を20人ほど見てきました。

4回受験しても通関士試験に合格できなかった知人がいます。
合計学習時間は600時間を軽く超えていたでしょう。

落ちた原因は次の通りでした。

1回目:勉強不足(学習時間150時間程度)
2回目:申告書問題で計算ミス
3回目:関税法科目で1点足りない
4回目:難解な申告書問題で壊滅

通関士試験は合格率10%前後の難関資格です。
勉強時間だけでは超えられない壁があります。

通関士試験には『運』も大きく影響する

通関士試験の合格には『運』も大きく影響します。
『通関実務科目』で出題される『申告書問題』の難易度が年度ごとに大きく異なるためです。

通関士試験に合格するため、試験科目全てで60%以上の得点を取る必要があります。
『通関実務科目』が鬼門であり、得点源の『申告書問題』でしっかり得点を取れるかがネックでしょう。

申告書問題を全問正解できれば合格、わからない問題があったら不合格。
通関士試験はそういう試験です。

『申告書問題』は年度ごとに難易度が大きく異なる

数年に1度、申告書問題で難問が出題されます。
資格予備校の解答速報でも誤答する難易度です。

通関実務科目は45点満点。
27点以上を確保できれば合格です。
申告書問題の配点は20点。重要性は明らかでしょう。

配点20点の申告書問題は毎年大きく難易度を変えてきます。
『有識者でも解釈が分かれる類の設問』であり、勉強量だけではカバーしきれません。
簡単な年度であれば20点満点を確保できる方も、他の年度だと5点しか取れないなんてことが頻繁に起こります。

『通関業法』『関税法等』は問題なく突破。
申告書問題で点数を取れずに不合格となる受験生がたくさんいるのです。

通関士試験は『申告書問題』で得点できるかが合否に直結します。
本番の試験問題の難易度、つまり『運』も重要だと認識してください。

【悲報】申告書問題で高得点を取ることが合格には必須

通関士試験の鬼門『通関実務』は試験対策が難しい科目です。
まともに対策できるのは『申告書問題』と『計算問題』だけでしょう。

通関実務科目は45点満点で27点取れれば合格となります。
配点は次の通り。

  • 申告書問題:20点
  • 計算問題:10点
  • 択一式問題:5点
  • 複数選択問題:10点

『択一式問題5点』と『複数選択問題10点』の対策が非常に難しいです。
その原因は試験範囲が明確に定められていないことにあります。
『通関手続きの実務』に関係するものがすべて試験範囲です。

現役の通関士が通関士試験の参考書を見ることはありません。
実際の通関実務で使用するWEBページはこんなものです。

いずれも通関士試験の学習で使用することは無いはずです。
通関士試験の参考書で通関実務科目を網羅したものは存在しません。
『通関実務科目』の対策が難しいことは明らかでしょう。

『択一式問題の5点』と『複数選択問題の10点』は取れれば儲けもの。
『申告書問題の20点』と『計算問題の10点』で何点取れるかが『通関実務科目』の合否を分けます。

難易度が安定しない申告書問題を捨ててはいけません。
他の部分で点数を取る方がはるかに不安定です。

通関士試験に合格するためには、申告書問題で高得点を取ることが必須だと理解して下さい。

学習時間と身に付く知識レベル

通関士試験に合格した方の学習時間はバラバラです。
『ギリギリ合格した人』と『余裕で合格した人』がいるためです。

学習効率に個人差はありますが、『どこまで深く試験範囲を学習するか』が勉強時間に大きく影響します。

通関士試験は『実力+運』で60%以上の得点率を確保できれば合格できる試験です。
合格者の実力は大きく異なることを理解してください。

200~300時間で本当にうまくいけば合格

200~300時間の学習で『合格に最低限必要な頻出問題』だけなら学習可能です。
合格点ギリギリの点数を狙うことができます。

なお、この学習時間で合格を目指す場合は『独学』で取り組みましょう。
資格予備校・通信講座を活用すると頻出問題以外も学習する必要が出てきます。

通関士試験で頻出し、得点源となる問題は次の通りです。

  • 通関業法の『語群選択問題』『択一式問題』
  • 関税法の『語群選択問題』『択一式問題』
  • 通関実務の『申告書問題』『計算問題』

取り組むべき学習参考書はこんなものでしょう。

  • 通関士試験の基礎知識が付く参考書1冊
  • 語群選択問題の問題集1冊
  • 関税法・通関業法の問題集1冊
  • 申告書問題の問題集1冊
  • 計算問題の問題集1冊
具体的なおすすめ参考書・問題集はこちらの記事で紹介しています。
通関士試験の独学におすすめする5冊!現役通関士が参考書・問題集を紹介

上記範囲の学習に特化することで、200~300時間の学習でも合格を目指せます。
合格ラインの得点率6割を全ての科目で突破できる計算です。

狭い学習範囲を漏れ・抜けなく頭に叩き込むために必要な時間が200~300時間です。
試験問題が『簡単』な年度であれば合格することができるでしょう。

300~500時間で運がよければ合格

300~500時間の学習で一般的な通関士試験対策はある程度網羅できます。
合格者の大半がこの勉強時間におさまるでしょう。

『試験難易度が極端に高い年度』でなければ合格できるはずです。

独学で取り組むべき学習参考書にはこんなものがあります。

  • 通関士試験の解説書1冊
  • 語群選択問題の問題集1冊
  • 関税法・通関業法の問題集2冊
  • 申告書問題の問題集1冊
  • 計算問題の問題集1冊
  • 過去問演習用の問題集1冊

一般的に通関士試験対策で十分とされる学習量です。
資格予備校に通った場合、このレベルを想定したカリキュラムとなる場合が多いでしょう。

頻出問題に限らず、試験範囲全ての問題から点数確保を見込めます。
試験問題の難易度が高い年度でも十分合格圏内です。

十分な通関士試験対策をするための学習時間が300~500時間。
合格点変更が起きる難易度の年度でなければ、合格できるでしょう。

500時間以上で運が悪いと不合格

500時間以上の学習は一般的な試験対策以上のことまで網羅しています。
『絶対に合格!!』という気持ちの強い方です。

申告書問題に奇問・難問が出題される年度でなければ合格できるでしょう。

通関士試験対策の問題集だけでなく、通関士が実務で使用するレベルの書籍を学習に取り入れているはずです。
通関士が実務で使用する書籍として、こんなものが挙げられます。

申告書問題で数年に一度の難問が出題されなければ、ほぼ確実に合格できるはずです。
実務でも役立つ水準の知識量になっているでしょう。

通関士合格よりも大切なことを忘れていませんか?

あなたは通関士資格をいつまでに取得したいですか?
来年取るのと再来年取るので人生に大きな影響を与えますか?

通関士試験はいくら学習をしても落ちる可能性がある資格です。
1回で絶対合格するというモチベーションで受験することはお勧めしません。

初回の受験では300時間程度の学習、もし落ちたら翌年100時間程度の追加学習を繰り返すのがおすすめです。

独学にはお金もそんなにかかりません。
3回受験すれば、試験難易度が低い年度で受験することができるはずです。

もしあなたが貿易事務への就職・転職希望者であればなおさらです。
通関士資格は決して貿易実務経験には勝るスキルではありません。
あなたがすべきは通関士資格を取得するよりも、貿易事務経験を積むことです。
ゆうき
ゆうき

貿易事務は何十年でも続けられる仕事です。
最初の数年は通関士資格が無くとも、まったく影響ありません。

通関士試験の受験に年齢制限はありません。
一方、求人には年齢制限があることは周知の事実です。
通関士試験の合格にこだわり、盲目的に1年間を費やすことはあまり得策ではないでしょう。

あなたがいつまでに通関士資格を取得したいかで、学習時間・学習方法・費やす費用を決定すべきです。

絶対に1発合格したい人は資格予備校に通うべき

通関士試験にどうしても1発合格したい方は資格予備校を活用しましょう。
『資格予備校+市販の教材』でみっちり学習すべきです。

独学で一発合格を目指すのはリスクがあります。

  • 法改正の情報を入手するのに時間がかかる
  • 参考書選びに時間がかかる

資格予備校を利用することで、学習初期の非効率を防ぐことができます。
お金はかかりますが、1発合格を目指す方は絶対に活用しましょう。

資格予備校の授業・教材を全てこなすだけでも十分合格を目指せます。
必要な学習時間は合計400時間が目安であり、『難易度の高い年度でなければ合格』できるはずです。

そこに追加で通関士試験の学習としては最高難易度のテキストを活用します。
具体的にお勧めできる書籍は次の通り。

一般的な通関士試験対策の書籍ではありません。
現役の通関士が実務の参考にするレベルの内容です。

特に『関税・消費税の計算』に関する部分を読み込んでください。
申告書問題の徹底対策となります。

2冊を何週も読み込むと100~150時間程度は必要になるでしょう。

『資格予備校+最高難易度の参考書』が最高の試験対策です。
必要な時間は復習・過去問演習も込みで550~600時間程度が想定されます。

絶対に1発合格したい方は資格予備校で効率的に学び、独学で誰よりも深い知識を身に着けるべきです。

通関士合格に必要な学習時間まとめ

この記事は通関士合格に必要な学習時間について紹介しました。

ポイントはこんなところです。

  • 通関士試験は何時間勉強しても落ちる試験。
  • 運がよければ短い勉強時間でも合格できる。
  • 3回受験する前提でのんびり学習するのがおすすめ。
  • 1回で合格したいなら『資格予備校+難解な参考書で独学』がおすすめ。
ゆうき
ゆうき

通関士試験は運の要素が強い資格試験です。
期間とお金に相談しながら、あなたにピッタリな学習戦略を組み立ててください。

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